この度、金属学会 状態図・計算熱力学研究会主催、合金状態図研究会共催にて
第七回研究会のご案内を開催いたしますので、会員の皆様にご案内を申し上げます。
お申し込みについてはNIMSの阿部太一先生宛 abe.taichi@nims.go.jp にお願いたします。
また、概要集は以下のリンクよりご覧くださいませ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ご案内・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以下の要領で第七回 状態図・計算熱力学研究会を開催いたします。
多くの皆様のご参加をお待ちしています。
趣旨
Hansen の状態図集が発刊(1936)されてもうすぐ100年になろうとしている。この間、状態
図の研究は大きく進展してきたことは言うまでもない。特にFe基を中心に多くの状態図研
究が行われており、その成果はFe基合金DBとして広く利用されている。しかし、その一方
で状態図集と周期表を合わせて眺めてみれば、まだまだ未踏のまま残されている系が多く
見つかるだろう。第七回研究会では、「状態図の既知領域・未踏領域」を大きなテーマと
して、1)焼結鉱、2)アクチノイド元素、3)CALPHAD解析の3つのトピックスを取り上げて
状態図・熱力学について議論したい。
研究会代表世話人 物質・材料研究機構 阿部太一
日程:2025年7月15日(火) 13:00-17:00
開催:オンライン、Teams 予定
参加費:無料
プログラム:
13:00 ~ 13:20 開会挨拶・趣旨説明 NIMS 阿部太一
13:20 ~ 13:40 CALPHAD会議報告(プサン)九工大 徳永辰也
座長 九工大 徳永辰也
招待講演
13:40-14:40 高炉原料である焼結鉱の状態図-多成分カルシウムフェライトの組成域と
相平衡- 東京科学大 林幸
14:40-14:50 休憩
座長 島根大学 榎木勝徳
招待講演
14:50-15:50 アクチノイド状態図の現状 日本原子力研究開発機構 倉田正輝
座長 東北大 五百蔵一成
15:50-16:50 Fe-Pt におけるCALPHAD法による解析の限界 NIMS 阿部太一
16:50 閉会挨拶 NIMS 阿部太一
参加申込方法
締切: 2025年7月7日(月)
方法: 件名を[参加申込]として、①ご氏名、②ご所属、③e-mailアドレスを明記の上、
下記の申込先までメールをお送りください。
申込先:NIMS 阿部太一
E-mail : abe.taichi@nims.go.jp
講演概要
高炉原料である焼結鉱の状態図-多成分カルシウムフェライトの組成域と相平衡-
東京科学大 林幸
高炉の主原料である焼結鉱の高品質化に寄与する多成分カルシウムフェライト(多成分CF)
にはSFCA、SFCA-I など異なる結晶構造がある。しかし、多成分CFの組成域や相平衡は殆ど
解明されておらず、FactSage熱力学計算状態図では多成分CFは正しく示されない。本講演
では、状態図測定の現状と、今後の実験データ取得が熱力学計算へと展開されることへの
期待について述べる。
アクチノイド状態図の現状 (概要詳細は添付PDFファイルをご覧ください)
日本原子力研究開発機構 倉田正輝
アクチノイド状態図に関する実験的な手法による基礎研究は、1970 年代頃までは盛んに行
われたが、それ以降は、実験施設や実験条件に関する様々な課題のためほとんど進捗しない
時代が続いた。1980 年代以降は、熱力学的な解析技術の開発にともない、アクチノイド熱
力学データベースが整備された。最近では、欧州及び日本でActinetというコンソーシアム
が設立され、アクチノイド基礎研究が地道に進められている。講演では、アクチノイド状態
図整備の経緯と現状、及び、今後の課題と展望(既知領域と不確かさ、未踏領域、開発ニー
ズ)についてまとめる。
Fe-Pt におけるCALPHAD法による解析の限界
NIMS 阿部太一
Fe-Pt は古くからの研究があり、多くの熱力学量・相平衡など状態図解析に必要なデータが
収集されるとともに、理論計算の対象としてもインバー効果、複雑な磁気転移、規則不規則
変態があり多くの報告がある。これらを基に4副格子モデルを用いてCALPHAD解析を行った
結果を紹介する。そこからCALPHADの限界を考えたい。
研究会事務担当 廣瀬 NIMS
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